ハンザワブログ

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ややこしい相続の最難関?故人の遺産の確認方法まとめ

遺産

こんにちは!ハンザワです。
本日は相続関連の記事です。相続関連の手続きで最もややこしく、揉める可能性が高いのが、遺産の問題になります。

相続税が発生するのかどうかを確認する必要がありますし、相続人の間でどのように遺産分割をするのか協議する必要があります。そのため、とにかく時間がかかるのです。

まずは、どのような遺産があるのか確認が必要になるのですが、遺産確認の基本的な流れについて、まとめました。ぜひ参考にしてください。

まずは遺言の有無を確認する

相続人の間で、遺産分割の協議をする前に一番重要なことが、「遺言」がの有無を確認することです。遺言があれば遺産分割の話は変わってきますし、金融機関の手続き内容も変わってきますので、まずは遺言があるかないかを確認することが重要です。

故人の生前に遺言があることを確認できていれば問題ないのですが、きちんとした形式で決まった場所に保管されているケースは、一般的な家庭であまりないと思います。

2018年7月の相続法の改正の基づき、遺言書の一部がパソコンで作れるようになったり、自筆遺言を法務局で保管できる仕組みができたり(2020年7月10日から)しました。

遺言作成のメリットも増えたことによって今後遺言を作成する人は増えると思いますし、かつてより身近なものになりつつあるのだと思います。

ハンザワ家の場合は、祖父が生前に遺言を残しているような話をしていたものの、具体的なことは何も聞いておらず、家中探し回りましたが発見されませんでした。

結局、遺言書は見つからなかったので、ハンザワ家は祖父が母に口頭で残した会話に基づいて、故人の意向を汲み取って遺産分割することにしました。

銀行通帳の確認

銀行等へ相続発生の連絡をする前に、どこの金融機関と取引があるのか確認する必要があります。

故人が亡くなる前に、全財産の保管場所や預金残高を教えてくれている場合は何も問題ありませんが、そうではないケースがほとんどでしょう。実際には隠し預金等があったり、夫婦間でも内緒の財産があるケースもよく聞く話です。

ハンザワ家の場合も、亡き祖父の預金通帳の保管場所を家族の誰も知らない状況でした。そのため、まずは通帳の所在を確認する作業から始まりましたが、これが大変な作業でした。

おおよそ、「ここにあるだろう」と思っていた場所には通帳は見当たらず、家の中であまり目の触れない所を探していくことになりました。結果的には、「タンスの奥」に隠してあったのが見つかったのですが、ここに行きつくまで時間がかかりました。

通帳等の場所については、可能ならば生前に話しておいた方が、残された親族は助かりますが、実際は口に出しにくくデリケートな問題です。

ハンザワ家の場合は、事前におおよその取引銀行については予測がついていたので、タンスの奥から発見したものが全てであるだろうということが、わかりました。

もし、家の至る所に点在しているような場合は探す作業だけでも一苦労です。また、現在の高齢者の世代であれば「通帳世代」なので問題ありませんが、この先、ネット銀行を利用している世代の相続が発生した時は、更に苦労することでしょう。(ぜひ、マイナンバーを有効活用して欲しいものです。)

預金残高・金融資産の確認

通帳が発見されれば、取引のある銀行・金融機関を特定できます。銀行だけではく、証券会社や保険会社との契約も確認できた場合は、一旦全ての取引金融機関を洗い出しておきましょう。

保険については、預金や株式等とは取扱が違いますので、保険金受取人を確認のうえ、別途保険会社へ連絡が必要になります。

確認できた通帳を元に預金残高を把握できますが、直近の記帳がされていない場合は記帳をしに行くのも良いでしょう。ATMで記帳は問題なくできます。

投資信託や株式等、値動きのあるものについては時価で残高を知ることができますが、通帳等には記載されていないので、実際の残高を知るためには取引金融機関への照会が必要となります。

もし、直近の残高報告書等があれば大体の予測はつきますが、相続発生前に解約をしているケースもあるので注意が必要です。

また、取引がある事は明確なのに通帳が発見できないケースもあります。ハンザワ家もまさにそうでした。過去の通帳しか見つからず、繰り越した最新の通帳が見つからなかったのです。

その場合は、銀行(金融機関)にその旨を伝えれば問題ありません。相続発生時に通帳が見つからないケースは往々にしてありますが、相続手続き終了後に見つかった際には自分で破棄するようにしましょう。

預金・金融資産以外の財産の確認

金融機関の預貯金については明確な金額が分かりますが、その他に相続する代表的なものとして「不動産」の評価額等を知る必要があります。

あくまで最初の段階では、相続税がかかるか?それともかからないか?の確認になるため概算計算になりますが、故人が名義人の不動産があれば土地・建物の相続税評価額を知る必要があります。

土地については、国税庁HPに載っている路線価を元に土地の面積を掛け合わせたもの。(一般的な内容になります。例外もありますのでご注意下さい)。建物は固定資産税納税通知書に載っている評価額で比較的容易に把握できます。

詳しい内容はネット検索すれば沢山出てきますので割愛させて頂きますが、おおよその金額把握は上記の方法で十分です。

また、自動車を保有している場合にも手続きが必要になりますし、ローン等の負の財産がないかも確認しておきましょう。

最後に

遺産については、ここまでの遺産残高の確認だけでも、家庭によっては途方もない作業です。そのため、すでに疲れ果ててしまっているかも知れません。

しかし、これはあくまでも入り口の作業になりますので、頑張って進めていく必要があります。相続手続きは長期戦なのです。

それでは!