ハンザワブログ

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粗供養(そくよう)の意味とは?地域によって違うので注意!

粗供養・そくよう

こんにちは!ハンザワです。
本日は粗供養(そくよう)についての記事です。以前に「会葬お礼・香典返し」について記事にしましたが、今回は粗供養について深堀した記事になります。

粗供養と聞いてピンとこな人もいるかと思いますが、言葉の意味だけでも理解しておきましょう。

また、粗供養については香典返しと同様で、地域によって解釈が異なります。この記事では一般的なケースについて記載しますが、「考え方は地域によって異なるもの」と認識しておくのが良いでしょう。

粗供養の意味とは

粗供養とは「供養のためにいただいたもの(物品・金銭)に対するお礼」のことをいいます。この「粗供養」という単語の解釈については、地域によって様々です。

たとえば、「香典返し」と同じ意味で使う地域もありますし、「通夜・葬式告別式のその日に返すもの」と解釈する地域もあります。また、「一周忌のときに贈るもの」と考える地域もあります。

このように「粗供養」の言葉の解釈は地域によって、それぞれ違います。ネットで葬儀のサイトなどを見ていると、どれかひとつの解釈だけを提示している場合が多いですが、勘違いしないように注意しましょう。

粗供養を贈る「タイミングや金額」・「どのように贈るか」・「どのようなものを選ぶか」に関しては、地域の解釈の違いが影響します。

ただ、どの解釈だとしても、「通夜、葬式告別式にいただいた弔意へのお返し」という大原則は変わりません。

粗供養ではなくて志(こころざし)?

「粗供養」という言葉には多くの書き方があるようです。中でもよく見かけるのが「志(こころざし)」という表現です。

東日本において、この「志」という表現が多く用いられるそうです。西日本出身のハンザワは初めて聞いた言葉ですが、逆に東日本の人からすると「粗供養」の方が馴染みがない言葉になると思います。

また、「志(こころざし)」は、香典返しの表書きとしても使われるものになります。「粗供養」「志」は様々な意味・解釈がある言葉ですから、「ある地方で使われているこの単語(粗供養・志)と、ほかの地方で使われている単語ではまた解釈が異なる」となることがありますので、注意しましょう。

粗供養ではなくて、祖供養?

ハンザワの馴染みのある「粗供養(粗品の『粗』)」として、この記事では記述していきますが、「祖供養(先祖の『祖』)」と表記する場合もあります。

「粗供養」の表記場合は、日本の謙遜の美徳である「つまらぬものですが」「粗品をお送りする」という意味が込められています。

対して、「祖供養」とした場合は、「先祖に対する供養(へのお礼)」という意味を持つことになります。同じ言葉、同じ読み方であっても、言葉に込められる意味は少し異なるわけです。

ただ、実際の葬儀の現場においては、この違いはそれほど重要視されるものではありません。どちらも同じように使われていますし、使い分けはなされていないのが実際です。

もちろん、「粗供養(祖供養)の方の文字を使いたい」ということであり、それを葬儀会社スタッフに伝えたのであれば、希望の文字の方を選べるでしょう。

これは粗供養(祖供養)に限ったことではありませんが、葬儀にまつわる言葉やマナーについては、地域毎・家庭毎によって違いがみられます。

お葬式の段取りを進める中で「相手が使っている単語」と「自分の中の知識としてある単語」の意味が、本当に同じものなのかどうか、擦り合わせが必要となる場合もあるでしょう。

粗供養を贈るタイミングについて

前述の通り、粗供養の解釈は地域毎・家族毎によって異なります。そしてそれぞれで「贈るタイミング」も異なってきます。代表的な考え方は、以下の3つです。

  1. 粗供養=香典返し
  2. 粗供養=会葬お礼
  3. 粗供養=ご仏前へのお供えのお返し

それぞれの「贈るタイミング」については、下記に記載します。

①粗供養=香典返し

「粗供養とは、香典返しのことである」と考える場合、香典返しを贈るタイミングで粗供養を贈ることになります。

香典返しを贈るタイミングについては、以前の記事(下記記事)にも書きましたが「即日返し」「忌明け返し」の2通りがあります。

粗供養=香典返しと考えた場合、そもそも粗供養(香典返し)を贈る必要がないというシチュエーションも出てきます。

現在家族葬などでは、「不祝儀は辞退する」とする場合もあります。このような場合には、当然粗供養(香典返し)を用意する必要はなくなります。

なお、大黒柱を失ったため頂いた不祝儀を、遺児の養育費にあてるもしくは寄付するという場合も、粗供養(香典返し)は必要ありません。ただその場合は、お礼とご報告を兼ねたお便りを出すのがマナーです。

②粗供養=会葬お礼

「粗供養とは、会葬お礼のことである」と考えるケースでは、粗供養は通夜・葬式告別式のときにお渡しすることになります。

本来、会葬御礼と「即日の香典返し」は異なるものです。会葬御礼とは、あくまで「弔問に来てくれた人にお渡しするもの」であって、「香典を渡してくれた人にお渡しするもの」ではありません。

そのため、会葬御礼=粗供養と考えるのであれば、香典の有り・無しに関わらず、当日に粗供養をお渡しすることになります。

③粗供養=ご仏前に供えられたお供え

「粗供養とは、ご仏前に供えられたお供えのことである」と考えるケースでは、一周忌法要や三回忌法要などの、「法要の後」にお渡しすることになります。この場合は、引き出物というかたちで用意することになります。

最後に

粗供養について記載させて頂きましたが、「粗供養を、どのような意味で使うか」によって、色々なことが地域で異なってきます。

ハンザワも、自分の親戚の葬儀・嫁家側の葬儀に参列した際に「粗供養」「香典返し」の考え方が違うことを初めて知りました。

「古くから同じ地域に住んでいる親戚と、他地域に住んでいる親戚では『粗供養』の解釈も異なり、贈るタイミングも異なる」ということも十分にありえます。

粗供養については、葬儀会社のスタッフなどに聞いて、望ましい表書きを選ぶようにしましょう。基本は、喪家の考え方で良いと思いますし、その地域の風習に合わせれば問題ないでしょう。

それでは!