ハンザワブログ

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金利収入・スワップポイント運用で米ドル買いはありか?安全なレバレッジを考えてみた【外貨預金・FX比較・2018年版】

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こんにちは!ハンザワです。
本日は資産運用についての記事です。FXを利用することで毎日金利収入のようなものを受け取れることを知っているでしょうか。FXで利益を出す方法は、為替の値動きを見て売買する方法だけではありません。中長期的な目線で「スワップ金利」を受け取って、利益をあげる方法があります。資産運用の参考にしてください。

スワップ金利・スワップポイントとは

最初に簡単にスワップ金利について説明します。ご存知の人は読み飛ばしてください。スワップ金利(FX会社によってはスワップポイントと呼んでいます)とは「FXでポジションを持っている時に、毎日受け取れるお金」のことです。

例えば「1万米ドルの買い、日本円の売り注文」を入れると、そのポジションを維持しているだけで、一日あたり約〇円がもらえるというものです。スワッブ金利の水準は何によって変化するのかと言うと「購入した通貨と売却した通貨の金利差」です。

金利の高い通貨を購入して、低い通貨を売却した場合→スワップ金利はプラス
金利の低い通貨を購入して、低い通貨を売却した場合→スワップ金利はマイナス

※金利差の大きい通貨を売買した場合、スワップ金利は高くなる傾向にあります。

米ドルでの「スワップ金利目的」の取引が狙い目

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結論を言っておきますと、2018年現在の金融環境を考えれば、スワップ金利目的の米ドル買いは、かなり狙い目の状況にあります。理由は何点かありますが、一番大きな理由は「日米の金利差拡大による、スワップ金利の増加」です。今までスワップ金利狙いの取引を行っていなかった人も、資産運用の一部として検討してみるのが良いでしょう。

拡大し続ける日米の金利差

2017年にトランプ大統領が就任してからもアメリカの好景気は続いており、代表的な株式指数である「ニューヨークダウ」は市場最高値付近で推移しています。景気回復に伴い、アメリカの金利は上昇しています。

一方の日本は株価こそ好調であるものの、実態経済の回復はまだまだであり、金利が上がる気配すら感じられません。また、下記の記事にも書きましたが、日本は構造的に金利を上げづらい国です。

現在は上記のような環境下にあるため、ドル買円売のスワップ金利は拡大しているのです。

2018年の米ドルスワップ金利の水準は?

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2018年2月22日現在の「米ドル買い日本円売りのスワップ金利(1万米ドル)」は、日本最大手のDMM FXで1日あたり35円です。ちなみに、このDMM FXのスワップ金利の水準は年初から変動していません。

一度ポジションを作ってしまえば、毎日35円が入ってきますので、スワップ金利が1年中同じような水準で推移したとすると、1年で約12,775円の収入(インカムゲイン)が発生することになります。

レバレッジはどのくらいが安全なのか

スワップ金利狙いの取引で一番注意しなければいけないのが、レバレッジの水準です。スワップ金利でコツコツ貯めていたとしても、ロスカットされてしまったのでは意味がありません。

果たして、どのくらいの水準が安全なのでしょうか。初期投資が100万円、為替が1ドル100円、DMM FXを利用と仮定して、下記表にまとめました。

  年間スワップ金利 年利換算 ロスカット水準
1万米ドル
(レバレッジ1倍)
12,775円 約1.3% 1ドル=4円
2万米ドル
(レバレッジ2倍)
25,550円 約2.6% 1ドル=51.1円
3万米ドル
(レバレッジ3倍)
38,325円 約3,8% 1ドル=68.1円
4万米ドル
(レバレッジ4倍)
51,100円 約5.1% 1ドル=76.6円
5万米ドル
(レバレッジ5倍)
63,875円 約6.4% 1ドル=81.7円

変動相場制になって以降の、米ドル円の最高値は2011年10月31日の75円32銭です。最高値を意識して安全目に見るならばレバレッジ3倍くらいの取引が妥当でしょうか。レバレッジ3倍ならば、年利率3.8%で運用ができて、1ドル68.1円まで円高にならないとロスカットされません。

今の水準や環境を考えると、1ドル76.6円や1ドル81.7円まで急激に円高に振れることも考えにくいので、レバレッジ4倍~5倍くらいでも面白いかも知れません。レバレッジ4倍ならば年利率約5.1%、レバレッジ5倍ならば年利率約6.4%であり、魅力度が高いです。

外貨預金の金利水準との比較

一般的な外貨運用方法である、外貨預金の金利水準とスワップ金利の水準を比較してみましょう。高金利で知られる「住信SBIネット銀行」のドル1年定期預金の金利は、2018年2月22日現在で「年利率1.8%」です。

銀行によって多少金利の違いはありますが、どこの銀行と比較しても、低レバレッジでFXのスワップ金利を受けとる方が、年利換算で有利です。外貨預金の水準で満足できない人は「スワップ金利狙いのFX」を検討するのが良いでしょう。

スワップ金利の使い道を3通り紹介

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実際に投資してみて、貯まってきたスワップ金利をどのように使うかは色々な方法があります。代表的なスワップ金利の使い道を3つ紹介します。

使い道① 時間がたつに連れて安全性が増す

スワップ金利を何もせずに、そのままにしておけばFX口座の残高が増えていきます。つまり、その分レバレッジを引き下げる効果があるため、保有する期間が長期になればなるほど、過度な円高にも耐えられるようになります。安全第一の人は、スワップ金利は何もせずにそのまま貯めておくことをおすすめします。

使い道② 複利効果を教授する

スワップ金利で残高が増えた分をドルの購入(ポジションの追加)に回すことで、複利運用が可能です。積極的に資産を増やしたい人は、この使い道が良いでしょう。ただし、レバレッジか高くなりすぎないように注意してポジションを増やす必要があります。

使い道③ 消費する

スワップ金利で増えた分は出金してしまって、おこづかい等にするのも良いでしょう。実際に消費することで、スワップ金利が「絵に描いた餅」にならず、投資をしている実感を得ることかできます。

米ドル以外のスワップ金利が高い通貨での運用は?

米ドルよりも金利の高い通貨を購入すれば、より多くのスワップ金利がもらえます。米国の金利が低かった時は「豪ドル」のスワップ金利狙いの取引が人気を集めていました。主要どころの高金利通貨を下記にまとめてみました。(2018年2月22日現在のDMM FXの水準です)

  スワップ金利
豪ドル 42円
ポンド 40円
NZドル 50円
カナダドル 20円
南アフリカランド 19円

特に南アフリカランドは、1ランド約9円くらいの為替水準であることを考えると、かなりの高金利と言えるでしょう。このように高金利の通貨は多数ありますが、「通貨の信頼性」「受け取れるスワップ金利」のバランスを考えたとき、現在の環境で一番魅力的なのは、やはり米ドルです。

言うまでもないですが、米ドルは世界で一番流通量の多い基軸通貨です。貿易等の国際取引で使われることが一番多い通貨であるため、米ドルが大きく変動すると全ての国が困ります。そのような背景もあり、米ドルは他の通貨に比べて「信頼性が高く、変動が少ない安定した通貨」と言えるでしょう。

信頼性の高い通貨に投資して、年利換算すると約3.8%~6.4%(レバレッジ3倍~5倍の場合)のスワップ金利が受け取れるのですから、現在の環境では投資の旨味があると言えるでしょう。

初めてFX口座を開設するなら「DMM FX」

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FXは多くの会社が取引所を運営しています。いざ運用を開始しようと考えても、どのFX会社で口座開設して良いのかわからない人も多いでしょう。初めてFXの口座開設する人に、1社だけおすすめを紹介するとしたら「DMM FX」が良いでしょう。

DMM FXは日本で一番口座数の多い会社で、多くの人から利用されています。チャートやスマホのアプリも見やすく、初心者でも簡単に取引ができます。また、DMMグループの運営しているFX会社であり、母体が大企業のため安心感があります。(※スプレッド(取引手数料)も業界最安値の水準のため「短期トレード用」としても使えます。万が一スワップ金利狙いの取引から、短期トレードに切り替えたとしても、そのまま使用できるのは便利です。)

レバレッジ3倍(年利約3.8%)ならば約33万円、レバレッジ5倍(年利約6.4%)ならば約20万円から、米ドルでのスワップ金利狙いの取引が可能です。

 

なお、DMM FXはキャッシュバックも高額ですが、スワップ金利狙いで取引する人はキャッシュバックを狙わない方が良いでしょう。500ロット(例えば1万米ドルの取引を500回)の取引で2万円のキャッシュバックですが、500ロットも取引を行うのはかなり大変です。キャッシュバックは捨てて、地道にスワップ金利を毎日受け取るようにしましょう。

最後に

繰り返しになりますが、数年前に比べると米ドルでのスワップ金利狙いの取引は旨味があります。興味のある人は少額からでも取引を開始することをおすすめします。

それでは!