ハンザワブログ

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【日本で今後も金利が上がらない理由】住宅ローンの金利が低いからといって、あせって家を買う必要はない。

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【最終更新日:2018年2月21日】

こんにちは!ハンザワです。
本日は住宅ローンに関しての記事です。日本は現在、歴史上例がないほど低金利の状況が続いています。しかし「今は住宅ローンの金利が低い」という理由で、あせって家を買う必要はないとハンザワは考えています。なぜならば「今後も住宅ローンの金利はなかなか上昇しないと思っているからです。その理由について説明します。住宅ローンを検討している人は、参考にしてください

夢のマイホーム

現在ハンザワは賃貸マンションで暮らしていますが、いつかはマイホームを持ちたいと考えています。気になる物件があった時は、見学会や説明会にも足を運んでいます。当然なのですが、そのような場所に行くとセールスを受けます。熱心に住宅のメリットを担当者の方が説明してくれるのです。

そして熱心な担当者が良く使う殺し文句の一つが、「今は住宅ローンの金利がとても低いので住宅を購入するチャンスですよ」という言葉です。住宅販売のマニュアル本に載っているんじゃないかってくらいに良く聞きます。心が揺らいでしまう一言ではありますが、この殺し文句に惑わされてはいけません。

住宅ローンの金利が低いのは今に始まったことではない

この「今は住宅ローンの金利が低いので住宅を購入するチャンス」という言葉は、最近使われ始めたわけではありません。リーマンショック以降、日本はずっと低金利の状態が続いていて、かれこれ10年弱くらい住宅を購入するチャンスと言われています。(確かに日本銀行がマイナス金利を導入してからは、一段と住宅ローンの金利は下がっていますが)

それでは、現在のチャンスを逃したら住宅ローンの金利はどんどん上昇して行ってしまうのかというと、そんなことはないでしょう。ハンザワは住宅ローンの金利は簡単には上がらないと考えています。

住宅ローンの金利が上がらない理由

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ハンザワの考える住宅ローンの金利(日本の金利)が簡単には上がらない理由は以下の3つです。

理由① 日本の景気がなかなか良くならないため

あなたは日本の景気がすぐに良くなると考えているでしょうか。おそらく、そのように考えている人は少数派だと思います。日本銀行の黒田総裁も物価目標の達成時期の先送りを示唆しました。更には物価上昇を達成するため、何ヶ月も何年も金融緩和を続けると言ってます。

参考→黒田日銀総裁:物価目標の達成時期、2018年へのずれ込みを示唆 - Bloomberg

金融緩和を続けるということは「金利は景気が回復してからでないと上げられない」ということです。日本の景気が回復するのがまだまだ先ならば、住宅ローンの金利が上がってくるのは更に遅れるでしょう。

理由② 金利を上げると円高を招きかねないため

それでは景気が良くなったからといって、金利をすぐに上げるでしょうか。ハンザワは少しだけの上昇はあるかもしれないと思っていますが、急激に金利を上げるとは到底考えられません。なぜならば、金利を上げることは円高を誘発しやすいからです。金利を上げた国は一時的に通貨が高くなる傾向があります。2017年の米ドルが良い例です。

日本の大企業は輸出で儲けている会社が多いため、円高は日本企業の業績に悪影響を及ぼしやすいです。景気が良くなった瞬間に円高になったら、せっかく良くなってきた景気に水を差すことになります。仮に景気が良くなってきたとしても、住宅ローンの金利が上がるペースは非常にゆっくりしたものになるでしょう。

理由③ 日本が借金大国のため

さらに、日本には金利が上がりにくい構造的な大きな問題があります。それは日本が1000兆円以上の借金のある借金大国であるというです。金利を上げると必然的に日本の借金(国債)の金利も上がります。そうなると金利上昇分だけ、追加で国の借金が増えていくことになってしまいます。

さらには国債の金利が上昇すると債券価格は下落するため、膨大な国債を保有している金融機関、特に体力のない地方銀行や信用金庫等は存続の危機に立たされてしまうでしょう。日本は借金大国であるがゆえに、金利を上昇させづらい環境にあるのです。

大事なことなのでもう一回、住宅ローンが低金利だからという理由であせって家を買ってはいけない

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上記の理由から、住宅ローンはしばらく低金利が続くと考えられます。じっくりと時間をかけて、お気に入りの物件を見つけましょう。マイホームは人生の中で1番2番を争う程の大きな買い物です。以前はマイホーム購入が「人生の転機」と言われた時期もあります。住宅ローンが低金利だからという理由で、家を買うという重要な決断を下すのは、やめておきましょう。

最後に

住宅ローンの金利が大きく上がらないことには自信を持っていますが、あくまでハンザワの考えです。予想がハズれることもあるでしょう。参考程度に記事を読んでもらって、自分で判断して頂ければと思います。

それでは!