ハンザワブログ

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住宅ローン繰上返済よりも、つみたてNISA(積立NISA)で積立投資?

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【最終更新日:2018年2月7日】

こんにちは!ハンザワです。
本日は住宅ローン・資産運用の記事です。最近は「若いうちからの積立投資が大事だ」と盛んに言われています。国や企業も積立投資を後押しする、積立NISA、iDeco、マッチング拠出等の施策を行っています。

一方で若い人は支出する機会も多いです。特に人生で一番大きな買い物と言われている住宅を購入する際に多くの人が利用する「住宅ローン」は家計の収支を大きく圧迫します。「一早く住宅ローンを返済したい」と考えている人も多いでしょう。繰上返済と積立投資について考えてみました。

銀行は住宅ローンを借りる人に積立投資(積立NISA)を勧めている

積立NISAの申し込みが2017年10月から始まりました。金融機関の窓口では早速積立NISAのセールスを開始しています。銀行では住宅ローンを契約しに来たお客さんに積立NISAを勧めるケースがあるそうです。

確かに住宅ローンを申し込む人は比較的若い人が多いので、「将来への備え」のために積立NISAに申し込むことは、国や企業の施策とマッチしているかのように思えます。

住宅ローンを組む人に積立投資は必要なのか?

果たして住宅ローンを組む人は積立投資をするべきなのでしょうか。「毎月一定額を積立投資するよりも、その分を住宅ローンの繰上返済に回した方が良いのでは?」と考える人も多いでしょう。どちらが得なのでしょうか。「繰上返済よりも積立投資をした方が良い理由」を3つ考えてみました。

繰上返済より積立投資の方がおすすめの理由

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理由① 住宅ローンは低金利、それ以上の運用益が期待できる積立投資の方が良い

日本は低金利の状況が続いており、変動金利0.5%を切る銀行もでてきました。「これだけ低金利ならば、住宅ローンを繰上返済するよりも、運用に回した方が得」という理由です。ちなみに、積立投資で人気の投資信託である「世界経済インデックスファンド」の運用成績は以下です。(2017年9月末時点)

  トータル運用損益 年平均運用損益
過去1年 +21.53% +21.53%
過去3年 +12.84% +4.28%
設定来(2009年1月~) +121.85% +13.93%

理由② 住宅ローン控除(減税)があるから積立投資の方が良い

ご存じの人も多いと思いますが、住宅ローン控除という制度があり、住宅ローンを借りてから10年間は年末ローン残高の1%が所得税及び住民税から控除されます。(※限度額は年間最大40万円、認定長期優良住宅または認定低炭素住宅の場合は年間最大50万円)。「住宅ローン控除のメリットを多く受けるためにも繰上返済はせずに、積立投資に回した方が得。」という理由です。

また、住宅ローン控除で得した分だけを積立投資に回すことにすれば、相場が下落した時でも「住宅ローン控除がなければ税金として取られていたお金だからないものと考えよう」と思うことができて、気が楽かも知れません。

理由③ 自然と老後資金の形成ができる

「自分の意志では、なかなか老後資金の積立を行なうのが難しい」という人でも積立投資を行えば、半ば強制的に貯めることになりますので、自然と老後に向けての備えができます。

積立投資のお金には手を付けないというルールを決めておけば、残った資金だけで「やりくり」することになり、浪費が少なくなる可能性があります。老後に「あの時から積立投資を初めておいて本当に良かった」と感じる時がくるかも知れません。

住宅ローンを繰上返済するよりも積立投資の方が良さそうではあるが?

現在は相場が良いため、過去の投資の運用成績と住宅ローンの低金利を比べると、積立投資をした方が良いという結論になりがちです。ここに住宅ローン控除のメリットを加えるとなおさらです。

しかし、過去のデータのみで判断することはおすすめしません。運用商品の成績はあくまで「過去」のものであり、これからの「未来」もその成績が続くとは限りません。相場が下落した時に「積立投資は長期で見ているから問題なし」と思える人でない限りは、住宅ローンの繰上返済を選択しておく方が無難でしょう。

積立投資を行うのならばネット証券会社で

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住宅ローンを契約する銀行で積立投資を勧められても、すぐに契約してはいけません。なぜならば銀行よりも、ネット証券の方が積立投資を行うのに優れているからです。銀行ならば、投資信託購入時にかかることが多い「購入手数料」がネット証券では無料の場合が多いです。

また、積立投資を行う際の手数料がかからず、購入を選択できる投資信託の数は銀行とは比べ物にならないくらい多いです。口座開設は公式サイトからネットで簡単に申し込めますので、銀行口座開設より手間がかかりません。銀行と比較して劣っているところがないため、積立投資(積立NISA)はネット証券で行いましょう。

【公式サイト】 SBI証券

【公式サイト】 楽天証券

【公式サイト】 マネックス証券

 

最後に

投資の運用成績は不確実ですが、繰上返済すれば住宅ローンの支払金利は確実に減少します。「借金が減った方が精神的に楽」という人も多いのではないでしょうか。繰上返済しなかったことを悔やむことがないように、よく考えましょう。

それでは!